青森県立中央病院神経内科イメージ

青森県立中央病院神経内科の特徴

青森県立中央病院神経内科の特徴

青森県立中央病院外観 この数年間に当科は医師3名から15名へ、誘発電位・筋電図測定装置も1台から3台へと強化され、新型超音波診断装置も配置されるなど、診療体制と診療機器の充実が飛躍的に進みました。病棟も九階西に加えて九階東が加わりベッド増が図られ、昨年度は外来診察室と処置室が新たに整備された結果、当科には以下の特徴が備わるに至っています。

1.診療分野の幅広さ
当科の指導医は各人が脳卒中、神経変性疾患、免疫性神経疾患、てんかん、神経筋疾患、神経生理診断学、神経薬理学、神経病理学など、多くのサブディビジョンのエキスパートです。その結果、我国独特の内科のサブ分野としての小さく狭い神経内科診療から、欧米的な神経科としての幅広い診療体制が実現しました。

2.充実したカンファレンス
当科の一日は毎朝8:15の脳卒中カンファレンスで始まります。定期カンファレンスには神経放射線画像検討、抄読会、脳波検討会、新入院検討会、総回診、症例検討会、Brain Cuttingなどがあります。 学会予行では、発表の構成や表現まで徹底した討論と建設的指導が行われます。また当科主催によるエキスパート講演会や実習は年間を通じて目白押しです。

3.活発な学会発表・論文投稿
当科では診療レベルの向上に直結する症例報告はじめ、研究論文を国内外の一流医学雑誌に多数報告しています。平成23年度の当科論文掲載雑誌にはThe Lancet,Journal of the Peripheral Nervous System,Neuropathology,Brain Research,Neurological Science,Journal of Hypertension,Diabetic Medicineなど十数誌があり、impact factorの総計は60点ほどです。

4.幅広い新薬開発治験
北日本有数の臨床治験センターとして新薬の開発を推進し、新しい治療法を世界に先駆けて実施しています。現在もパーキンソン病、多発性硬化症、末梢神経障害、脳卒中、てんかんなどに対する十数薬剤の国際共同開発治験を行っています。また、各種痙縮治療や骨髄移植など先駆的医療にも積極的に取り組んでいます。

県病神経内科の診療実績

当科では医療連携を推進し、慢性期の患者さんは極力院外の施設への紹介転院で対処していますが、外来患者数は他科入院患者のコンサルテーションも含めるとこの数年約23,000し、1日90名に達することもあります。H23年度の入院患者数は約700名でした。脳波、筋電図・神経伝導検査、大脳誘発電位などの電気生理診断件数は年間1000件以上、皮膚神経生検、腓腹神経生検、筋生検も100件ほどと、北日本トップクラスです。脳卒中診療では毎朝脳外科との合同カンファレンスを持ち、H23年度の検討症例数は約700例でした。H23年4月にはヘリポートが完成し、青森県内全域から神経疾患の救急が搬入されます。平成23年度の主な入院疾患は脳梗塞292(うちtPA施行27)、 免疫性・代謝性脳脊髄疾患(多発性硬化症など)60、神経変性疾患(筋萎縮性側索硬化症、小脳変性症、パーキンソン病など)49、神経感染症(各種髄膜炎・脳炎など)26、てんかん38、末梢神経疾患31、筋疾患27など。神経救急疾患(脳卒中を含む)の救急対応件数は約1,200件、うち約300名が入院で対処しました。神経内科病棟が満床であっても、緊急入院が必要な患者に対しては、看護部の迅速な協力体制のもと、他病棟ベッドの確保などでフレキシブルに対応しています。

診療の特色は?

電気生理学的診断 ギランバレー症候群や慢性炎症性脱髄性神経炎(CIDP)に対する血漿交換療法や免疫グロブリン大量投与療法が我が国で始めて試みられたのは1980年代の当科で、世界的にも嚆矢でした。当科では馬場部長、村上副部長を中心に世界レベルの臨床神経生理学診断手法を駆使して神経筋疾患の診断と治療を行っています。脳血管障害のうち脳出血は全例脳外科が担当する一方、脳梗塞は冨山脳卒中ユニット部長指揮のもと、頸動脈エコーを専門とする齊藤リハ科副部長も神内チームに加わり、全例を当科が担当しています。特殊外来としては、冨山部長のパーキンソン病外来、村上副部長をチーフとする顔面けいれんや痙性斜頸、四肢痙縮に対するボトックス外来があり、難治の患者さん達にきめ細やかな治療を提供してきました。昨年度からは米国から帰国した木村副部長のてんかん専門外来が加わり、今年度からは専任の神経心理士の参加を得て新井副部長の認知外来が始まりました。また、痙性対麻痺に対するバクロフェン持続髄注療法は青森県では当科だけが行っています。多発性硬化症、パーキンソン病、末梢神経障害、てんかんの領域では新薬の開発にも多数たずさわっており、未来を見据えた最新の薬物治療を提供することが可能です。ALSなど難病の在宅医療にも20年を越えるノウハウが蓄積され、青森県神経疾患患者の診断・治療センターとして活動しています。
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